〔浮世絵師・菱川師宣の古里〕
菱川師宣が浮世絵の創始者であることを、この菱川師宣記念館を訪ねて知った。鋸南町は館山、千倉、鴨川ヘの入り口に当たる。江戸時代から船運が開け江戸の街は近かった、アクアラインが開通される前までは久里浜―金谷の航路がよく利用されていた。
鋸南町には鋸山があり、大仏や石仏群があり頂上の見晴らしは最高で房総の観光地となっている。また《ばんや》という海の幸を安く食べさせる《海の道》のような町営レストランがあり賑わっている。
この《ばんや》のすぐ先に菱川師宣記念館がある。菱川師宣記念館入り口には見返り美人像がたち、その隣に菱川師宣が寄進した大きな鐘楼があり梵鐘銘には先祖の名前が記銘されている。この町は水仙の街でもあり、春先には水仙ロードという散歩道が山の方に伸び、水仙を見ながら多くの人がウオーキングを楽しんでいる。
〔立派な市営の記念館〕
菱川師宣美術館は市営の余裕ある平屋造りだ。入場すると《大江戸の曙を描いた男》のPRビデオを見る。菱川師宣は江戸時代の初め1630年に生まれる。記念館の中央に飾られている立派な釈迦涅槃図は父菱川吉左衛門作だが、この下絵は師宣が描いたと言われている。記念館のメイン会場には菱川師宣の作品や資料が展示されている。別室もあり特別展を常に開催している。今回は明治浮世絵の特別展を開催していた。
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