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藤城清治

〔ふ〕の著名人 藤原啓 藤子不二雄
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プロフィールバー ◆〔藤城清治〕のプロフィール。
俗称・筆名 藤城清治
本名 藤城清治
生誕 1924年4月17日
死没
出身地 東京都
最終学歴 慶応義塾大学経済学部
職業 影絵作家
ジャンル 芸術家
活動 海軍予備学生、現東京テアトル勤務
影絵作家、影絵劇作家、壁画作家
代表作 『藤城清治メルヘン画集』(1980年)
『藤城清治メルヘン画集』(1980年)
『光は歌い影は躍る藤城清治の軌跡』(2004.1)
『藤城清治光あれ、影あれ、制作活動65周年』(2008.11)
 1924年(大正13年)東京に生まれる、1936年、12歳で慶応普通部入学、海軍予備学校入学、滋賀海軍航空隊へ入隊。戦後、慶応大学2年復学、授業中も先生や女の子の似顔絵を描いていたというから、絵が本当に好きだったのだ。

 慶応時代に影絵劇を知る。就職は内定していた三菱銀行をけり、現:東京テアトルに入社、宣伝部でパンフレット作りなどを担当。昭和23年「暮らしの手帳」にて影絵連載開始約50年間続く。


 昭和26年にはフリーとなり人形音楽劇、影絵ガラス壁画、等を手がけ、昭和27年NHKテレビ放送開始、NHK専属となる。

 その後朝日新聞日曜版に影絵連載、童話を素材にした影絵劇を多く制作、昭和31年影絵劇“銀河鉄道の夜”にて各種賞を受賞、中央公論では連載西遊記の挿絵を担当、木馬座アワーではキャラクター『ケロヨン』を制作。

 昭和49年からはカラー影絵も登上、平成元年長年の影絵作家活動が認められ紫綬褒章を受章。平成25年5月那須に長年の夢だった“藤城清治美術館”をオープンした。

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(写真:藤城清治記念館ホームページより)
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藤城清治の写真
 
記念館タイトル表示 ◆ 藤城清治美術館を訪ねる。
 〔藤城清治美術館を訪ねる〕

   ◇メルヘンの世界へいざなう作品に囲まれて◇

 最近那須に新しい美術館がオープンしたという話を聞き、友人2人と尋ねる。黒磯から板室温泉を経由、那須御用邸の近くにある一軒茶屋手前の交差点に「藤城清治美術館」と1m弱の看板がある、これを左折し300メートルに駐車場がある。

 開館して間もないこともあり、駐車場も満杯に近い。洒落た美術館看板と大きな長屋門の取り合わせ、その奥には緑の森が広がっていて、森の中の美術館といった感じである。門を抜けると森の中に茶色のレンガ造りの建物が目に入る。

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(藤城清治美術館の長屋門)
 “なんだろう”と思いつつ中に入ると、どうやらチャペルらしい。

 美しいステンドグラスに囲まれた椅子に座ると敬虔な気持ちになる。美術館は更に森の奥にあり、入口までの長い森の小道は“どんな絵が見えるのだろう”と想像力をかき立てる。

 受付で入場料1500円を払う、栃木県民は証明書を提示すると300円引きになる。

 中は部屋が幾つにも分かれ、路のように入り組んでいる。学生の頃描いた藤城清治作品や自画像が数枚飾られている。味のある絵で“こういう絵なら描いて欲しいな”と思う作品だ。


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(藤城清治美術館の看板)

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(藤城清治美術館のチャペルの中)

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(写真:藤城清治美術館の森の奥)
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(写真:メルヘンの世界)
 〔メルヘンの世界に迷い込む〕

 昔なつかしい“西遊記の孫悟空”や“ヨーロッパの童話”(ラング童話集、ハンガリーの昔話、インディオの昔話など)を影絵にした作品や、“影絵と詩を織りまぜた作品”などが展示され、まさに『メルヘンの世界』へ迷いこんだ錯覚にとらわれる。

 天井から影絵が足元に写され、下も見ながら歩く。途中で廻り階段を2階に上がると藤城清治のアトリエになっている、影絵を作る素材、道具や人気キャラクター「ケロヨン」等が紹介されている。カラー時代となった昭和49年以降の作品は色彩鮮やかな動物や自然、童話の主人公がライトアップされより”メルヘンの世界”に没入させられる。


 〔物語風の影絵も興味深い〕

 『聖フランシスコの生涯』は今、作者が一番知ってもらいたい人として影絵劇で紹介されている。アッシジはイタリア中部の“石づくりの街・教会”で10数年前に私も訪れ、「聖フランシスコ」の肖像画を見ているので興味をひく。

 影絵はこのアッシジの教会の主である“聖フランシスコの生涯”を美しく描いている。聖フランシスコは1181年、この街の裕福な家に生まれ育った。聖フランシスコは戦争体験を経て後半生は清貧のうちに庶民への奉仕、救いに身を投じた。この生涯を影絵で見事に紹介している。

 日本をテーマにした作品では『がれきは宝石より美しい』と題し、東北の大震災を描く、陸前高田の“奇跡の一本松”や“海に上がった共徳丸” 、福島原発の“すすきの里”を描き、『みんなで手をつなごう』、『明日への生きるよろこび』をと観客に呼びかけている。

 影絵装置の裏側を紹介する部屋もある。カメラ、影絵作品、移動装置などが、ところ狭しと並んでいる。表舞台だけでなく裏方の苦労、工夫も良くわかる。

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(写真:奇跡の一本松:藤城清治記念館ホームページより)

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(写真:藤城清治記念館レイアウト)
 〔90歳の藤城清治氏の影絵は若い〕

 そして圧巻は最後の大部屋展開される影絵だ。大型スクリーンのような画面に動物やら仙人が楽しく暮らしている世界を描いている。

 作品の大きさは10m以上で手前に水を張り横には鏡を配し、実際の数倍の広さを感じさせる演出も行っている。

 また横には京都清水寺の舞台に牛若丸と弁慶を登上させ前後左右に真っ赤な紅葉で画面全体を染め上げている。両作品とも人々の心を天国の世界へ導く、幸福感に浸れる瞬間を作り作者と観客の心を結び付けている。


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(友人とふたり)
 〔藤城清治美術館をみての感想〕

 若い頃からの夢“藤城清治のメルヘンの世界”を那須という自然、森の中に実現させた記念館は見る人に夢と感動を与える。90歳であの艶やかで細やかなメルヘンを創造できる若さに感動させられた。

 この土地にはニキ・ド・サンファルという現代を代表する女性造形作家のニキ美術館があったがより魅力的な『藤城清治美術館』が2013年春オープンした。那須の観光スポットとしてこの地を訪れる人に“夢と感動”を与えるだろうなと思いつつ、この記念館をあとにした。

                        Y.aoki 記



☆那須高原 藤城清治美術館

 所在地:〒325−0301
    栃木県那須郡那須町湯本203

 電話:    0287−74−2581
 ファックス: 0287−74−2582

 ホームページ:
   〔那須高原 藤城清治美術館〕


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